初歩から学ぶ英語会話:タケシの留学 初級〜中級英語会話ポッドキャスト:Episode 16
78. Accepting an Invitation to Dinner
2015/01/23
状況:
友だちのマットがタケシに週末の予定を尋ね、食事に誘ってくるところからふたりの会話が始まる。話すうちに、他にも友だちを誘って食事会をしようという計画に……。
ポイント:
• 状況や直前のセリフと関連した提案をするときの表現
“How about ~ing ?” 「(それでは)~するのは、どう?」
• 提案して相手の意向を尋ねる表現
“Shall we ...?”「……しない?(どうする?)」「……しませんか?(どうしましょう?)」
語句とルールの説明:
・What are you planning for this weekend? 「今週末の予定は?」
アメリカ人はよく週末のことを話題にする。このエピソードのマットのように誘うことを切り出したくて、週末の予定を尋ねる場合もあれば、特に意図はなくあいさつ代わりに尋ねる場合もある。
週明けには “How was your weekend?” 「週末はどうだった?」と 尋ねたり尋ねられたりすることが多い。
・Nothing special. 「特に何も」
この “special” は「特別の」という意味で、前の “Nothing” を修飾する形容詞。
・How come? 「ナゼ?」と問うときの口語表現
何の理由を尋ねているのか状況から判断できる場合は、このエピソードのように、この表現だけで “How come?” 「ナゼ?」と尋ねる。
“How come” のあとに肯定文を続けて “How come you ask me that?”「なぜ、そんなこと聞くの?」というように使うこともできる。“How come” は “How does it come about + that節” という長い構文が短くなったもの。もともと、 that節が続いていたので、接続詞の “that” を省略して短い現在の形 “How come” になっても、あとには肯定文が続くのである。同じように理由を尋ねる場合でも “Why” という疑問詞を使うと、あとには疑問文の形が続く。
(例文1)How come you're here? 「なぜ、ここにいるの?」
(例文2)Why are you here? 「なぜ、ここにいるの?」
また、怒っているときには “How come?” という表現は使わず、 “Why?” 「なんでだよ!」と言う。
・How about going out to eat? 「じゃ、食事に出かけるってのは、どう?」
週末の予定を話しているという状況で、タケシが特に予定はないと返事したことを受けて「じゃ、食事に出かけるってのは、どう?」と提案している。
“How about ...?” で始める表現には、このエピソードのように “How about + ~ing?” 「~してはどうでしょう」というパターンと “How about + 名詞?” 「(名詞)はどうでしょう」というパターンがある。
(例文1)Then how about getting together for lunch sometime soon. 「じゃ、近いうちにいっしょにランチでも、いかがですか?」
(例文2)I'm kind of hungry. How about you? 「僕、なんだか腹ペコなんだけど、君は?」
“How about ...?” という表現は、話の流れの中で前のセリフに関連させながら「それでは…はどうですか」と尋ねる表現なので、唐突に使わないように注意!
「タケシの留学」Part 2: Episode 6 では、ファーストフード店で、タケシが注文を一通り注文し終えた頃に、店員が “How about dessert?” 「それではデザートはいかがでしょう?」と勧めるのに “How about + 名詞?” の パターンを使っている。
・There's a new restaurant at the port. 「港に新しいレストランがあるんだ」
“There is a + 単数名詞 + 場所” のパターンで「(場所)に(単数名詞)がある」という意味。複数名詞の場合は be動詞を “are” にして“There are + 複数名詞 + 場所” のパターンになる。
(例文1)There's a big difference between hearing and actually seeing. 「見ると聞くとは大違い」
(例文2)There are two subsidiaries each in Germany and Japan. 「ドイツと日本に2社ずつ関連会社がある」
・What kind of + 名詞? 「どんな種類の(名詞)?」
・The special this week 「今週のお薦め(料理)」
この “special” は名詞として使われている。
名詞の “special” は、レストランでの「特別料理」や「お薦め品」、スーパーで扱う「特売品」や「サービス商品」などを意味する。
・dumpling 「餃子」「小麦粉の団子」
・Shall we ask Julie, too? 「ジュリーも誘ってみない? どう思う?」
“Shall we ...?” と尋ねると相手の意向を気遣うことになり、“Let's ask Julie, too.” 「ジュリーも誘おうよ」と言うのとはニュアンスが異なる。
“Let's + 原形動詞” のパターンは、相手や周りの人たちが合意してくれるとわかっている状況で比較的頻繁に使われる。このエピソードの中でも “Shall we ask Julie, too?” と先に提案したのはマットで、彼がジュリーを誘いたいのは当然のこと。そこで、タケシは “Let's do that.”「そうしようよ」と “Let's + 原形動詞” のパターンを使って同意している。
また、“Let's + 原形動詞” のパターンは、家族や親しい友人に対しては合意が得られるかどうかわからない状況でもよく使われる。ただし、これは自分の意見をストレートに投げかける提案のしかたで、相手の意向に対する気遣いが感じられない表現でもある。したがって、たとえ親しい相手への提案であっても、毎度 “Let’s ….” を使っていては、押しつけがましい印象を与えかねない。
相手の意向に気遣いを示すには “Why don’t we …?”「よかったら(いっしょに)~しない?」という表現を使ったり、もっと気遣いを示し、相手の意向を尋ねる表現 “Shall we ... ?” 「~しましょうか(どうしましょう?)” を使ったりするとよい。
このレッスンでは、提案するときの表現と提案を受けて同意するときの表現を学びましょう。また、“How about ...?” “Shall we ...?” “Why don’t we …?” “Let's ....” などの表現の微妙な違いを理解して使い分けられるようにしましょう。これこそが英語コミュニケーションの達人への道です。
この Episode 16 は「タケシの留学」Part 4 に含まれるエピソードです。「タケシの留学」は、iBooks対応の epubファイルを DL-Market で販売しております。よろしければご覧ください。
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